そもそも内祝いというのは、「お返し」という意味ではなかったのですが、現代では慶事にもらったお祝いのお返しという捉え方が一般的になっています。
本来は、文字通りの「内(自分のところ)のお祝い」という意味で、自分の家におめでたい出来事があったからその喜びをお祝いの品として皆様にもわけ、一緒に喜び祝ってもらおうというものでした。
なので、おめでたいことがあれば、お祝いを貰うよりも先に内祝いを、というのは何もおかしいことではなかったのですが、時代と共に変化していき「お返し」という認識の方が一般化し、先に内祝いが贈られてくると戸惑う人も増えてきました。
ただ、本来の意味通りに行っている部分もあります。
結婚披露宴で配られる引き出物はまさに一種の内祝いです。
お返しという意味ではないので、引き出物を配った場合はお祝儀に対して日を改めて内祝いを贈る必要はないのです。
このように場面でマナーも異なってきます。
例えば、出産祝いのお返し。
お祝いを貰ったらお礼状はなるべく早く出しますが、それとは別にお祝いをくれた人全員にお返しをします。
お祝いをくれた人とのお付き合いの度合や、お祝いを頂いたタイミングによってお返しも考える必要があります。
長寿祝の場合は、家族からのお祝いには特にお返しは必要ありませんが、お返しをする場合は記念として親族に内祝いとして記念品を贈ることがあります。
こちらもお礼状は必ず出しましょう。
初節句や七五三の場合は、原則不要ですが、用意をする家庭では実用品を用意します。
内祝いとしてお赤飯を配る家庭もありますね。
家庭によって様々ですので、皆様のお家ではどのようになさっているか確認してみるとよいでしょう。
お子さんが大きくなると入園や入学のお祝いもありますが、その場合はごく親しい人から貰った場合は不要ですが、本人からお礼の電話をさせましょう。
また、それとは別にお礼状を出すようにしましょう。
仕事関係の人や仲人さんからお祝いを貰ってお返しをする場合は、のしの表書きは「内祝い」になります。
お見舞いや快気祝いの場合は、お礼状を出しましょう。
もし本人が書くのが難しければ、家族に代筆してもらってもよいでしょう。
品物については、「綺麗さっぱり治った」「あとに残らないもの」という意味から食品や石鹸などの消耗品が多く選ばれています。
震災等でお見舞金を貰った場合はお礼の手紙だけで大丈夫ですが、必ず出しましょう。
このようにマナーも様々ですので、常識の一つとして知っておくとよいですね。